腸内環境改善でアルコール性肝障害を予防

腸内環境改善でアルコール性肝障害を予防

アルコール性肝障害とは

アルコール性肝障害とは、アルコールを長期に大量に摂取することにより生じる肝臓の病気である。 アルコール性肝障害には、アルコール性脂肪肝、アルコール性肝炎、アルコール性肝線維症、アルコール性肝硬変症の4つのタイプがある。

アルコール性脂肪肝は、アルコール性肝障害の初期病変であり、肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった状態である。アルコール性肝炎は、肝細胞が破壊され肝酵素（AST、ALT、γ-GPT）の値が上昇する。アルコール性肝線維症は、アルコール性脂肪肝が進行した状態で、肝細胞の周囲や中心静脈に細い線維ができるため肝機能が低下する。アルコール性肝硬変症は、さらに病態が進行し、線維成分が蓄積して肝臓が硬くなった状態で、体の免疫細胞の1つである好中球の貪食作用が低下し、感染症に罹患しやすくなる。

アルコール性肝障害の4つのタイプ

アルコール性肝障害の4つのタイプ

アルコール性肝障害は、アルコールを長期に大量に摂取することにより生じる肝臓の病気で、アルコ－ル性脂肪肝、アルコ－ル性肝炎、アルコ－ル性肝線維症とアルコ－ル性肝硬変症の４つのタイプがあります。

アルコ－ル性脂肪肝は、アルコ－ル性肝障害の初期病変で、肝臓に中性脂肪やコレステロ－ルが溜まった状態です。女性よりも男性に多く、肥満傾向にある人や糖尿病の人は発症しやすいといわれております。

アルコ－ル性肝炎は、肝細胞が破壊され肝酵素（AST※1、ALT※2、γ-GPT※3）の値が上昇します。アルコールの摂取量と肝炎の程度に比例して起こり、急性と慢性に分類されます。

アルコ－ル性肝線維症は、アルコール性脂肪肝が進行した状態で、肝細胞の周囲や中心静脈に細い線維ができるため肝機能が低下します。程度が進むと、線維が硬化して肝硬変に移行する可能性があります。

アルコ－ル性肝硬変症は、さらに病態が進行し、線維成分が蓄積して肝臓が硬くなった状態で、体の免疫細胞の1つである好中球の貪食作用が低下し、感染症に罹患しやすくなります。また、肝臓の血管に血栓ができたり、消化器に出血を起こしたりするケースもあります。

アルコール性肝障害を防ぐために

アルコール性肝障害を防ぐためには、基本的には深酒をしないことです。しかし、なかなかお酒をやめることができないという人もいるでしょう。そんな人は、乳酸菌シロタ株を含む発酵乳を摂取するようにしましょう。

乳酸菌シロタ株を含む発酵乳の摂取により、アルコール性肝硬変患者の好中球の貪食能が回復し、感染症を防ぐ可能性のあることが報告されています。

好中球は、体の免疫細胞の1つで、細菌やウイルスなどの異物を貪食して排除する働きがあります。アルコール性肝硬変になると、好中球の貪食能が低下し、感染症に罹患しやすくなります。

乳酸菌シロタ株を含む発酵乳を摂取すると、好中球の貪食能が回復し、感染症を防ぐことができる可能性があります。これは、乳酸菌シロタ株が腸内環境を改善し、好中球の働きを活性化させるためと考えられています。

アルコール性肝障害を防ぐためには、深酒をしないことが大切ですが、なかなかお酒をやめることができない人は、乳酸菌シロタ株を含む発酵乳を摂取するようにしましょう。

乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳が好中球の貪食能を回復

乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳の摂取により、アルコール性肝硬変患者の好中球の貪食能が回復し、感染症を防ぐ可能性のあることが報告されています1)。

好中球は体を守る重要な免疫細胞のひとつです。細菌などを貪食して除去する働きを持ち、健康維持に欠かせない細胞です。しかし、アルコール性肝硬変を発症すると、細菌などの異物に対する免疫能が低下し、好中球の貪食能が低下することが知られています。その結果、感染症にかかりやすくなり、重篤な合併症を引き起こすことがあります。

アルコール性肝硬変患者の好中球の貪食能を上げ、感染症を予防するために、乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳を摂取することが有効であることが報告されています。乳酸菌 シロタ株は、ヨーグルトや乳酸菌飲料などに含まれる乳酸菌の一種で、整腸作用や免疫賦活作用などが認められています。

研究では、アルコール性肝硬変患者を対象に、乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳を毎日摂取するグループと、偽の乳酸菌を含む発酵乳を毎日摂取するグループに分け、好中球の貪食能を比較しました。その結果、乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳を摂取したグループでは、好中球の貪食能が有意に上昇したことがわかりました。

このことから、乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳を摂取することで、アルコール性肝硬変患者の好中球の貪食能を回復し、感染症を予防することが期待できます。