腸内環境改善と健康『難消化性デキストリン』
腸内環境の研究家
難消化性デキストリンは、トウモロコシでん粉を原料として作られる食物繊維です。水溶性で低粘度、甘味度は砂糖の1/10程度と低く、食物繊維としての特徴を持つことから第六の栄養素としての生体調節機能について研究が進められています。
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難消化性デキストリンの生理機能にはどのようなものがありますか?
腸内環境の研究家
難消化性デキストリンは、整腸作用、食後血糖および食後中性脂肪の上昇抑制などの生理機能が確認されています。また、特定保健用食品としての許可実績があり、約3割の特定保健用食品に関与成分として使用されています。
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難消化性デキストリンの整腸作用とは、どのようなものですか?
難消化性デキストリンとは。
難消化性デキストリンとは、トウモロコシでん粉に塩酸や酵素を加え、食物繊維成分を抽出・精製したもの。水溶性であり、甘味度は砂糖の10分の1程度。食物繊維として第六の栄養素であり、整腸作用、食後血糖値や中性脂肪の上昇を抑える働きなど、様々な生理機能があることがわかっています。そのなかでも、整腸作用と食後血糖値の上昇抑制については、特定保健用食品としての許可実績があり、約3割の特定保健用食品に関与成分として使用されています。
難消化性デキストリンとは何か?
難消化性デキストリンとは何か?
難消化性デキストリンとは、トウモロコシデンプンに少量の塩酸を加えて加熱し、α-アミラーゼおよびグルコアミラーゼで処理して得られる食物繊維画分です。水溶性で低粘度の食物繊維であり、甘味度は砂糖の1/10程度と低く、食物繊維部分1gあたりのエネルギー値は1kcalです。食物繊維としての特徴を持つことから、第六の栄養素としての生体調節機能について研究が進められており、主に整腸作用、食後血糖および食後中性脂肪の上昇抑制などの生理機能が確認されています。
難消化性デキストリンの整腸作用
難消化性デキストリンは、整腸作用を持つ食物繊維として知られています。ビフィズス菌や乳酸菌など、善玉菌を腸内で増やす働きがあり、悪玉菌の増殖を抑制してくれます。また、腸内の有害物質を吸着して排出する働きもあり、腸内環境を改善する効果が期待できます。
難消化性デキストリンを摂取することで、便秘や下痢など、腸のトラブルを改善する効果が期待できます。また、腸内環境を改善することで、免疫力を高めたり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和したりする効果も期待できます。
難消化性デキストリンは、水溶性食物繊維であるため、水に溶けてゲル状になります。このゲル状の物質が、腸内をゆっくりと移動しながら、善玉菌の増殖を助け、悪玉菌の増殖を抑制してくれます。また、有害物質を吸着して排出する働きもあります。
難消化性デキストリンは、食品添加物として使用されているため、多くの食品に含まれています。また、サプリメントとしても販売されています。
難消化性デキストリンの食後血糖上昇抑制効果
難消化性デキストリンは、トウモロコシのでんぷんに微量の塩酸を加えて加熱し、α-アミラーゼおよびグルコアミラーゼで処理して得られた食物繊維画分です。水溶性で低粘度の食物繊維であり、甘味度は砂糖の1/10程度と低く、食物繊維部分1gあたりのエネルギー値は1kcalです。難消化性デキストリンは、食物繊維としての特徴を持つことから、第六の栄養素としての生体調節機能について研究が進められており、主に下記に挙げるような生理機能が確認されています。そのなかでも整腸作用、食後血糖および食後中性脂肪の上昇抑制に関しては特定保健用食品としての許可実績があり、約3割の特定保健用食品に関与成分として使用されています。
難消化性デキストリンは、食後血糖の上昇を抑制する効果があります。これは、食物繊維が小腸で消化されずに大腸まで到達し、大腸に存在する善玉菌のエサとなって善玉菌を増やすことで、腸内環境が改善され、インスリンの感受性が向上するからです。インスリンの感受性が向上すると、インスリンが血糖を細胞に取り込みやすくなり、食後血糖の上昇が抑制されます。
難消化性デキストリンの食後中性脂肪上昇抑制効果
難消化性デキストリンは、トウモロコシのでんぷんを加工して作られる水溶性食物繊維です。甘味度は砂糖の1/10程度と低く、エネルギー値は1gあたり1kcalと低カロリーです。難消化性デキストリンは、整腸作用、食後血糖および食後中性脂肪の上昇抑制などの生理機能が確認されており、特定保健用食品としても許可されています。
難消化性デキストリンの食後中性脂肪上昇抑制効果は、胆汁酸の再吸収を阻害することで、肝臓で合成される中性脂肪の量を減らすことによります。胆汁酸は、脂肪の消化吸収を助ける働きがありますが、一部は小腸で再吸収されて肝臓に戻されます。難消化性デキストリンは、胆汁酸の再吸収を阻害することで、肝臓で合成される中性脂肪の量を減らし、食後の中性脂肪の上昇を抑制する効果があります。
難消化性デキストリンを摂取する際の注意点
難消化性デキストリンを摂取する際の注意点は、体に優しい食物繊維として注目されているものの、過剰摂取は逆効果となることがあります。推奨される1日の摂取量は10〜20g程度です。また、難消化性デキストリンは、水分と一緒に摂取しないと、消化管で膨らんで便秘を引き起こすことがあるので注意が必要です。また、低エネルギーの食物繊維ですが、摂取しすぎると下痢を引き起こすことがあります。難消化性デキストリンを摂取する際には、適量を守り、水分を十分に摂取するようにしましょう。