腸内環境改善のカギはクロストリジウム・ブチリカム
クロストリジウム・ブチリカムとは?
クロストリジウム・ブチリカムは、芽胞形成性の偏性嫌気性細菌で、グラム陽性の桿菌である。1880年にPrazmowskiによってブタの腸管から分離され、主要な代謝物として酪酸(butyricacid)を産生することからその名前が付けられた。環境やヒト、動物の腸管に広く分布し、10–20%のヒトの糞便から分離される常在菌の一種である。クロストリジウム・ブチリカムは、酪酸を産生する能力に加えて、他の短鎖脂肪酸(SCFA)であるアセテートとプロピオネートも産生することが知られている。これらのSCFAは、腸管の健康に重要な役割を果たしており、腸内細菌叢のバランスを維持し、腸管の炎症を軽減し、大腸癌のリスクを低下させることが示されている。