
シンバイオティクス

周術期(周術期とは、ある手術を行うにあたり、その手術にかかわる入院から麻酔、手術、回復までを含めた術前・術中・術後の一連の期間の総称です。)感染症対策の重要性が高まっています。なぜなら、手術後の腸内細菌による感染症は、患者の予後を左右する最も大きな問題となっているからです。腸内細菌叢のバランスを正常に保つことの重要性が注目されています。近年では、腸内細菌叢、腸内環境、腸管機能を正常に保つ作用のある特定のプロバイオティクスやシンバイオティクスが周術期感染防御に有用であることが示されており、医療現場においてその効果が期待されています。
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腸内環境を整えて健康に!感染性合併症予防のポイント
腸内環境と感染性合併症の関係
腸内は人体の中でも特に細菌が数多く生息する場所であり、腸内環境は人体全体の健康を維持するために大きな役割を果たしています。腸内環境の乱れは、免疫機能の低下や炎症を引き起こし、感染症にかかりやすくなると言われています。感染性合併症は、手術や内視鏡検査などの医療行為に起因する感染症であり、術後感染症などとして知られています。術後感染症は、患者の予後を左右する大きな問題となっており、その予防と治療には抗菌薬が欠かせません。しかし、抗菌薬の多用は耐性菌感染症の問題を深刻化させるため、近年ではプロバイオティクスとプレバイオティクスを併用するシンバイオティクスという概念が広まってきています。シンバイオティクスは、腸内環境を改善して感染症にかかりにくい体質を作ることで、術後感染症を制御する手段として期待されています。
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腸内環境改善で健康に!シンバイオティクスのチカラ
プロバイオティクスとは、ヒトや動物の腸内や皮膚などの様々な部位に存在する生きた微生物のこと。腸内環境を整える働きがあり、健康維持に役立つとされています。代表的なプロバイオティクスには、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌などがあります。
プレバイオティクスとは、プロバイオティクスの餌となる食物繊維のことです。プレバイオティクスは、ヒトや動物の消化酵素では分解されず、大腸まで届きます。大腸の中でプロバイオティクスがプレバイオティクスを食べ、増殖します。プロバイオティクスの増殖により、腸内環境が整い、健康維持に役立つと考えられています。代表的なプレバイオティクスには、イヌリン、オリゴ糖、ラクトースなどがあります。
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腸内環境を整え、健康な身体を手に入れましょう!
腸内環境が悪化すると、腸内細菌が悪玉菌優位になり、善玉菌が減少します。これにより、腸内で様々な悪影響が起こります。
例えば、腸内細菌叢のバランスが崩れることで、腸内炎症性疾患や過敏性腸症候群などの腸の病気が起こりやすくなります。また、腸内環境が悪化すると、腸の粘膜が傷つき、腸から栄養を吸収しづらくなります。これにより、栄養失調や貧血などの様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
さらに、腸内環境が悪化すると、免疫力が低下して風邪や感染症にかかりやすくなります。また、腸内環境が悪化すると、腸から有害物質や老廃物が体内に吸収されやすくなり、肥満や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病のリスクが高まります。
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