腸内環境を整えることでMRSA感染症を予防
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)とは、黄色ブドウ球菌が薬剤耐性を獲得した細菌のことです。1961年に英国で初めて報告され、1980年代になって日本国内に広く分布するようになり、院内感染の原因菌として最重要視されています。これは、黄色ブドウ球菌に対して抗菌力の弱い第三世代セフェム剤の繁用が原因と考えられています。
MRSAは、メチシリンやその他の多くのβラクタム系抗生剤(ペニシリン系、セフェム系)に対して薬剤耐性を獲得しており、ほとんどの抗生剤が有効ではないため、手術後の敗血症、腸炎、肺炎、心内膜炎、腹膜炎等は重症化しやすいです。代表的な治療薬は、バンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシンです。