トリアシルグリセロール

腸内環境改善に関する解説

腸内環境と健康『脂肪分解』のメカニズム

腸内細菌と脂肪分解 腸内細菌は、脂肪の分解にも関与しています。 腸内細菌の中には、脂肪を分解する酵素(リパーゼ)を産生するものがあり、これらの酵素が脂肪を分解して遊離脂肪酸とグリセロールに分解します。 遊離脂肪酸は、大腸でさらに分解されて短鎖脂肪酸になり、短鎖脂肪酸は腸内環境を整えたり、大腸がんのリスクを下げるなど、さまざまな健康効果をもたらすことがわかっています。 また、 腸内細菌は、脂肪の吸収を抑える役割も果たしています。 腸内細菌が産生するある種の短鎖脂肪酸は、脂肪の吸収を抑える効果があることがわかっています。 さらに、腸内細菌は、脂肪の分解や吸収に関わる遺伝子の発現を調節する役割も果たしていると考えられています。
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腸内環境改善に関する解説

腸内環境改善と健康『中性脂肪』について

中性脂肪とは何か? 中性脂肪とは、脂肪酸とグリセリンから構成される脂質の一種です。脂肪酸は炭素、水素、酸素からなる有機化合物で、グリセリンはグリセロールとも呼ばれるアルコールの一種です。中性脂肪は、脂肪酸がグリセリンにエステル結合した構造をしています。エステル結合とは、カルボン酸のカルボキシル基とアルコールのヒドロキシル基が結合してできる結合です。中性脂肪は、体内のエネルギー源として蓄えられたり、細胞膜の構成成分として利用されたりしています。また、中性脂肪は、血液中を流れていて、脂肪組織に蓄えられたり、エネルギーとして使われたりしています。中性脂肪の値が高いと、動脈硬化や心臓病、脳卒中などのリスクが高くなるといわれています。
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腸内環境改善に関する解説

健康維持に欠かせない!腸内環境を改善する脂肪細胞の役割

脂肪細胞とは、トリアシルグリセロールを貯留した結合組織細胞のことです。 白色脂肪組織では、大型脂肪滴1個に満たされた白色脂肪細胞が密集しています。白色脂肪細胞は、生体のエネルギー代謝に関連して、短時間内に多量のトリアシルグリセロールを貯蔵したり放出したりします。褐色脂肪組織は、小型脂肪滴を有する褐色脂肪細胞から成り、熱産生を行うことにより、体温維持やエネルギー消費に寄与しています。ヒトでは、脂肪組織の存在部位により、脂肪細胞の数や大きさが異なります。 脂肪組織量は、身体発育に伴って、二つの時期に急速に増大します。第一の時期は、胎生期末期3か月と生後18か月の間であり、脂肪細胞の数が増えます。生後の一年間に体脂肪の絶対量は3~4倍増加します。第二の時期は思春期にあり、脂肪細胞の数の増加が目立ち、大きさも軽度に増します。 この時期の脂肪組織の発育は、男女ともに著しく、特に女性に著明です。ヒトの白色脂肪細胞の半減期は約10年と長いと言われています。
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