
予防医学

フレミングが1929年に抗生物質を発見し、代田 稔が予防医学の重要性を提唱した1929年から1953年頃、日本では多くの感染症が流行していました。結核、赤痢、コレラ、腸チフス、パラチフスなどがその代表です。これらの感染症は、死亡率が高く、国民の健康を脅かしていました。
代田 稔は、感染症の予防には、腸内環境を整えることが重要であると考えました。腸内には、善玉菌と悪玉菌がいて、善玉菌が優勢であれば健康に良いとされています。しかし、ストレスや食生活の乱れなどによって、悪玉菌が増えると、腸内環境が悪化し、感染症にかかりやすくなります。
代田 稔は、腸内環境を整えるために、ラクトバチルス カゼイ シロタ株を開発しました。ラクトバチルス カゼイ シロタ株は、腸内の悪玉菌を抑制し、善玉菌を増やす効果があります。シロタ株を摂取した人々は、感染症にかかりにくくなるという報告があります。
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腸内環境改善で免疫力をアップ!
腸内環境は、免疫に大きな影響を与えています。腸内には、細菌やウイルスなど様々な微生物が棲息しており、それらは腸内細菌叢と呼ばれています。腸内細菌叢は、腸内環境を維持するためには不可欠な存在であり、また、腸管免疫の維持にも重要な役割を果たしています。腸管免疫とは、腸内細菌叢が産生する様々な分子を介して、腸内環境を監視し、有害な細菌やウイルスの侵入を防ぐ免疫機構のことです。
腸内細菌叢は、腸管免疫に影響を与える様々な分子を産生しています。その一つが、短鎖脂肪酸です。短鎖脂肪酸は、腸内細菌が食物繊維を分解したときに産生される物質で、抗炎症作用や免疫細胞の活性化など、様々な働きを持っています。また、腸内細菌叢は、病原菌の侵入を抑制する抗菌ペプチドや、免疫細胞の活性化を促進するサイトカインなども産生しています。
腸内環境が乱れると、腸管免疫が低下し、様々な疾患を発症しやすくなります。例えば、腸内細菌叢のバランスが崩れると、腸管免疫が低下して、下痢や腹痛などの症状を引き起こすことがあります。また、腸内細菌叢が乱れると、病原菌が腸内に入り込みやすくなり、感染症を引き起こすことがあります。さらに、腸内環境が乱れると、免疫細胞の活性化が低下して、アレルギーや自己免疫疾患を発症しやすくなります。
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