腸内環境改善と健康:ガラクトオリゴ糖の役割
ガラクトオリゴ糖とは、消化管内でビフィズス菌を増加させ、整腸作用を示す機能性のオリゴ糖です。ガラクトオリゴ糖は、厚生労働省(現在は消費者庁)より規格基準型特定保健用食品としての認証が与えられています。工業的には乳糖を原料として、乳糖分解酵素(β-ガラクトシダーゼ)による転移反応を利用して生産されます。ガラクトオリゴ糖の主な成分は乳糖の非還元末端にガラクトースがひとつ結合した3糖の4-ガラクトシルラクトースです。4-GLはヒト母乳や牛乳中にも天然物質として含まれており、だれもが食べたことのある安全性の高い糖質です。ガラクトオリゴ糖は、腸内細菌による資化、腸内菌叢改善作用、便性改善、ミネラル吸収促進、難う蝕性などの機能があることが明らかにされています。また、ガラクトオリゴ糖は熱や酸に強く、調理や保存中に壊れたり変化することが少ないため、さまざまな食品に広く利用されています。