大腸菌群検査

拡散集落とは、寒天平板などの固形培地上で、表面に沿って広がって大きく生育した微生物集落（コロニー）のことです。拡散集落は、コロニーの計数や分離の障害となることがあり、大腸菌群検査で培地を重層するのは、拡散集落の発生を抑える目的でもあります。 拡散集落は、微生物がコロニーを形成する際に、液体培地と固形培地の界面に沿って移動することで形成されます。この移動は、微生物が産生する酵素や代謝産物によって培地の成分が分解され、微生物が移動しやすい環境が形成されることで起こります。 拡散集落を形成する微生物には、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、セラチア属、エンテロバクター属などがあります。これらの微生物は、環境中に広く分布しており、汚染された食品や水から検出されることがあります。