胃潰瘍

ペプシノゲン検査とは、血液中のペプシノゲンⅠとペプシノゲンⅡを測定することで、胃の異常を調べる検査です。 ペプシノゲンⅠは主に胃酸を作る部位から、ペプシノゲンⅡは胃全体から分泌されます。胃粘膜に炎症が起こると血中のペプシノゲンⅠとペプシノゲンⅡがともに増加します。さらに、胃の炎症が進んで胃粘膜が萎縮して少なくなると、ペプシノゲンⅠが減少してペプシノゲンⅠ/Ⅱ比も低下します。そのため、ペプシノゲン検査において、ペプシノゲンⅠが70 ng/ml以下かつペプシノゲンⅠ/Ⅱ比が3.0以下になると胃の炎症が進んでいると判定され、胃粘膜が萎縮していることが分かります。胃の表面は胃粘膜によって胃酸や胃液から守られています。しかし、胃粘膜萎縮が進むとこの防御機能が弱くなるため、胃潰瘍や胃がんを発症しやすくなります。このことから、ペプシノゲン検査は胃がん検診に応用されています。