腸内環境改善で脂質異常症を改善
腸内細菌は、脂質異常症の発症と進行に関連していると考えられています。腸内細菌は、食事から摂取した脂質を分解して吸収を促進する役割を果たしていますが、腸内細菌叢のバランスが乱れると、脂質の代謝が異常になり、脂質異常症を発症しやすくなると考えられています。
例えば、腸内細菌叢に悪玉菌が増加すると、悪玉菌が脂質を分解して産生する有害物質が血中に取り込まれてしまい、動脈硬化を引き起こす可能性があります。逆に、善玉菌が増加すると、善玉菌が脂質を分解して産生する有益な物質が血中に取り込まれて、動脈硬化を予防する効果が期待できます。
また、腸内細菌は、脂質代謝に関わる遺伝子の発現を制御する働きも持っています。腸内細菌叢のバランスが乱れると、脂質代謝に関わる遺伝子の発現が異常になり、脂質異常症を発症しやすくなると考えられています。